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■ネットワーク機器のスペック ( bps )


ネットワーク案件の入札などにおいては必ずと言っていいほど、○○bps以上のスイッチング容量であること、△△pps以上の処理性能を有すること、とい う仕様が入っています。シスコの機器データシートなどにもこれらの値は必ず記載されています。


これらの意味について記載しておきます。


bps ( bit per seconds ) についてはバックプレーン容量、スイッチングファブリック、スイッチング容量などと言われ、微妙に言葉が異なりますがどれも同じことを指しています。簡単にいうとそのスイッチで1秒間に処理できるデータ容量を表しますが、4500や6500のシャーシ型スイッチの場合はラインカード間の接続帯域 ( 内部バス ) を表す場合もあります。


例えば1Gインターフェイスを24ポート搭載しているスイッチの理論上のスイッチング・ファブリックは以下のように計算できます。


2Gbps × 24ポート = 48Gbps


2Gという数字をかけているのは各ポートは上り下りの2経路が存在し、それぞれで1Gを専有するので2Gという計算になります。それが24ポート存在するので合計48Gbpsが理論上最大のスイッチング・ファブリックということになります。


また各ポートが理論上最大の値を出力出来る状態のことをワイヤレートやノンブロッキングと表現します。



■ネットワーク機器のスペック ( pps )


bpsとセットとなる値がpps ( packet per seconds ) です。bpsは1秒間に処理できるデータ容量を表すのに対してppsは1秒間に処理できるフレームの数を表したものです。数といってもフレーム長というものがあり、64~1518byteという範囲があるのですが、これに大きく左右されます。


一般的にフレーム長が大きいほど容量も大きくなりますし、処理できる数も多くなります。但し、メーカが公表している機器スペックに記載しているppsの値は64byteを基本としているのが一般的です。


フレームには本体部分 ( 64byte ) にヘッダ部分としてPreamble とSFDが8byte、IFGが12byte分あるので合計84byteとなります。これをbpsに変換すると84×8=672bpsがヘッダを含めた最小フレームサイズとなります。


例えば1Gインターフェイスを24ポート搭載 しているスイッチの理論上の1ポート辺りのpps最大値は以下のように計算できます。


1,000,000,000 ÷ 672 ≒ 1488100 pps


これが24ポートということなので


1488100 × 24  = 35714400 ≒ 36Mpps


約36Mが最大スイッチング処理性能ということになります。


上記は64byteを基準にして算出してみましたが、実環境において全フレームが64byteなんてことはまずなく、大体の環境において平均すると1000byte前後が多いです。また、余程のヘビーな環境でない限り、bpsやppsを使い切ることもないと思います。技術革新の早いこの業界で既に10G化が一般化されつつある中で気にするようなことでもないかもしれませんが、豆知識として知っておくことに越したことはありません。


■オーバーサブスクリプション


ボックス型のCatalyst2960や3750では目にしないのですが、シャーシ型であるCatalyst6500などではよくオーバーサブスクリプション ( oversubscribe ) という言葉を目にします。それも表記方法は4:1とか2:1という表現になっています。これは一体どういう意味なのでしょう?最初にこの言葉や表記を見た方は疑問に思われるとおもいます。 ( 私もそうでした ) そこでこれらの意味を簡単にまとめておきます。


オーバーサブスクリプションとは簡単にいうと全ポートの帯域幅をフルに使用しても、あくまで最大はスイッチング・ファブリックなのでフル出力にしたら飽和状態になりますよ、の状態のことを言います。例えばスイッチング・ファブリックが40Gbpsのラインカード上で16ポートの10Gインターフェイスが実装されている場合、以下のようになります。


スイッチング・ファブリック = 40Gbps
全ポートワイヤレートの場合 = 10Gbps × 16 = 160Gbps


フル出力には160Gbps必要なのですが、スイッチング・ファブリックが40Gbpsなので120Gbps足りません。この不足する部分に関する表記と して160Gbps : 40Gbps = 4 : 1 と表現するのです。


ちなみに6500のラインカードではオーバーサブスクリプションのものが多数存在するのですが、これらにはオーバサブスクリプションモードとパフォーマンスモードの二つから選択することが可能です。全ポートフル出力できないのであれば単に使用するポートを削減すれば良いという考え方に基づいたのがパフォーマンスモードです。設定方法は下記となります。

(config)# no hw-module slot x oversubscription


上記コマンドで特定ポートが無効状態になり、無効ポート上でno shutを実行することはできなくなります。



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